「大切にしたいと思っとるよ」

昨日の夜11時半くらいにうちにきて、あたしが作った冷やし中華を「うまいうまい」と言って食べる恋人。もうすぐ冷やし中華が食べられなくなるからって恋人のリクエストだったんだけど、確かにスーパーの冷やし中華の数がかなり少なかった。美味しいもんだから年中売ってくれりゃいいのにね。それじゃ冷やし中華の季節感がなくなっちゃう?恋人が食べたお皿を洗いながら、いつかこうやって過ごす毎日がくればいいなって思った。

わざわざ自分ちからプレステ持ってきてドラクエやる恋人と一緒にお酒。目の前におって、さらに朝まで一緒にいられることに、あたしは嬉しくて嬉しくてお酒も美味しかった。話しはするけど、ずっとドラクエの画面見とるのもつまらんから漫画読んだりしとったけど結局飽きて、恋人の背中にぴったりひっついた。それから10分くらいしたら恋人がゲームやめてこっち向いてくれて「さみしかったんでしょ」て聞かれたから「当たり前だ」って言ってちゅうしてやったわ。

恋人の存在を、抱きしめてくれる腕を、キスをしてくれる唇を、「だいすきだよ」って声を、ちゃんとちゃんと受け止めていたら何か泣けてきて、涙が流れるくらいだったらよかったんだけど普通に声上げて泣くくらいになっちゃって、恋人がびっくりして「どーした?」「なんかあった?」「さみしかった?」て必死にあやしてくれた。自分でもびっくりするくらいの衝動だったんだけど、久しぶりに恋人をそばで感じることができて嬉しくてほっとして泣けたんだと思う。そんなわけわからない理由で泣いとるあたしを、恋人は優しく優しく抱きしめてくれとった。絶対にこの腕を離したくないって心ん中で何度も思ったよ。

朝が来てほしくないくらいに、幸せすぎる時間だった。

朝になって恋人を見送って、メール送ろうと思ったら電話。ひとことめが「だいすきだよ」。「びっくりするじゃん」て言いながら顔がゆるんで仕方なかったよ。だいすきなのはこっちだよ。